ゆうれい読書通信

幻想文学、ミステリ、SFなど

シュルレアリスム

アンドレ・ブルトン著 巌谷 國士訳 ナジャ

アンドレ・ブルトン著 巌谷国士訳 ナジャ まず、訳註の熱量がすごい。これだけ長くても私が最後まで参照しながら読めたというのもすごい。しかし註を先に読むか後で読むかというのは悩ましい問題。 作品の感想を書くのは難しい。見知らぬ大きな家の中で迷っ…

ミヒャエル・エンデ 自由の牢獄 (とマグリット展)

ミヒャエル・エンデ 自由の牢獄自由の牢獄 (岩波現代文庫) この前マグリット展を見に行って、今更ながらマグリットはとてもいいなあと思ったのと同時に、エンデの短編集「自由の牢獄」を連想した。そもそも私がシュルレアリスムを勉強したいと思っている(し…

巖谷 國士 シュルレアリスムとは何か

シュルレアリスムとは何か (ちくま学芸文庫) 著者が実際におこなった講義を書き起こしたものなので、非常に読みやすく分かりやすい。あれ、私実はそこまであほじゃなかったかもしれない、と錯覚しかけた。シュルレアリスムって何となくイメージはあるけど実…

ボリス・ヴィアン 心臓抜き

心臓抜き (ハヤカワepi文庫) 内容(「BOOK」データベースより) 過去を持たず、空虚な存在として生まれた精神科医ジャックモール。その精神分析は、他者の欲望・願望を吸収して自己を満たすために施される…本書は、軽みとペシミズムが同居するいつもながらの…