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ゆうれい読書通信

幻想文学、ミステリ、SFなど

津原泰水 ルピナス探偵団の当惑


読了日:1/26

 仲良し女子高生トリオ+男子高校生の四人組、ルピナス探偵団が解き明かす青春ミステリー。出だしこそとてもジュブナイルな感じですが、謎は結構本格的。一話目は「なぜ犯人は冷めたピザを食べて帰ったのか?」という魅力的な謎を中心にシンプルに構成されているし、二話目はオーソドックスな館もの、三話目は老女優の右手の消失の謎という幻想味をたたえた美しいミステリ。はじめはあまり津原さんらしくないような?と思ったものの、二話目三話目とすすむにつれどんどん独自の世界に引っ張りこまれた。
 探偵役が二人いるのもおもしろい。その博学っぷりと一風変わったロジカルさで誰が・どうやってを解き明かす祀島君と、一瞬のひらめきで犯人の心理をつかむ彩子。あきっぽさゆえか最後までたどりつかないけど、頭の回転の早いキリエも仮説を絞り込むのに貢献してるし。摩耶は…美少女はいるだけで正義だし…。正直出番少ないけどおっとりリア充って好きなんだよな。それはともかく、ミステリとしての魅力はもちろん、これらキャラのかけあいがとても楽しい。鼻につかない程度に洒脱でとぼけた会話のセンスはとても好きです。