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ゆうれい読書通信

幻想文学、ミステリ、SFなど

庄野 潤三 陽気なクラウン・オフィス・ロウ

感想 国内 エッセイ評論



 半分はイギリス滞在について、半分はチャールズ・ラム(とその著作のエリア随筆)についての紀行文学。あまりあらすじとか確認せず、イギリス旅行記のつもりで借りてきたのでラムについての記述の多さにはじめ戸惑った。読んだことないしね…。しかしラムの作品を読んでなくても楽しめる、というか読んでみたくなる作品だった。貧しい暮らしの中でも姉や友人たちへの思いやりとユーモアを忘れないラムの人柄がしのばれる、しかしほんのりペーソス漂うエピソードの数々が紹介されている。ラムのほか、小沼丹の椋鳥日記についての言及もちらほら。こっちは読んだことあるし!どんとこいや!(謎)とちょっと得意になったが、大体覚えてなかったので反省してる。
 著者のイギリス滞在中の生活描写は食べ物や市井の人々とのささやかなふれあいがメイン。ラムのエピソードと釣り合いをとるためかあっさりめ。とある老紳士との出会いの話は一短編のような趣があってよかった。あと、著者はオレンジと味噌汁とお茶という朝食をよく食べてたみたいだけど食べ合わせ的にはどうなんだろうかこれ。気になる。