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ゆうれい読書通信

幻想文学、ミステリ、SFなど

レオ・ペルッツ 夜毎に石の橋の下で

感想 海外 幻想


内容説明
1589年秋、プラハのユダヤ人街を恐るべき疫病が襲った。
墓場に現れた子供の霊は、この病は姦通の罪への神の怒りだと告げる。
これを聞いた高徳のラビは女たちを集め、罪を犯した者は懺悔せよと迫ったが、
名乗り出る者はなかった……。
神聖ローマ帝国の帝都プラハを舞台に、皇帝ルドルフ2世、ユダヤ人の豪商とその美しい妻、
宮廷貴族、武将、死刑囚、錬金術師、盗賊団、道化、画家らが織りなす不思議な愛と運命の物語。
夢と現実が交錯する連作短篇集にして幻想歴史小説の傑作。



読了日:10/6

 16世紀、ルドルフ2世時代のプラハを舞台とした連作短編集。一つ一つの話はお伽話や民話を思わせる雰囲気だけど、人生の悲哀や滑稽さもにじみ出す。このへんのさじ加減がとても好み。そして各短編が組み合わさって物語の悲しい全容が次第に明らかになっていく。各短編もすばらしいし、連作短編集の醍醐味も存分に味わうことができる良作。幻想系の作品だけど、史実に基づく部分も多いと後書きにあってびっくり。モルデカイ・マイスルは実在したのか…

ユダヤ人街のペスト橋、皇帝の食卓、犬の会話、サラバンド、地獄から来たインドジフ、横取りされたターレル銀貨、夜毎に石の橋の下で、ヴァレンシュタインの星、画家ブラバンツィオ、忘れられた錬金術師、火酒の壺、皇帝の忠臣たち、消えゆくともし火、天使アサエル、エピローグ