2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧
白いおうむの森―童話集 (偕成社文庫) 甘く美しく、そして怖い童話集。作者の描く異界は夢のように優しいがゆえに不穏だ。くるくると反転する内と外(地下に広がる森、部屋のなかの野原、たもとの中のミニチュア世界、大女のスカートのひだの中に広がる風景)…
怪奇三昧 英国恐怖小説の世界 南條竹則さんによる怪奇・幻想文学のブックガイド。『恐怖の黄金時代』に加筆+新原稿を加えたものだそうな。紹介されている作家はブラックウッド、マッケン、ラヴクラフト(ダンセイニ)、M.R.ジェイムズ、メイ・シンクレア、M…
美濃牛 (講談社文庫) 初殊能将之。美濃の山奥、病を癒やす奇跡の泉があるという鍾乳洞と、その地主一族をめぐる連続殺人事件。タイトルの美濃牛はミノタウロス、事件の起こる暮枝はクレタ、ヒロインの窓音はマドンナ+アリアドネ、と露骨にギリシャ神話モチ…
(講談社文庫)" title="十角館の殺人 (講談社文庫)" width="115" height="160" border="0" />十角館の殺人 (講談社文庫) 館シリーズ、今回初めて読んだ。海外ミステリも知らない作品いっぱいあるのだけど、国内ミステリはそれ以上に読んでない。未知の大陸で…
わすれなぐさ (河出文庫) 女学生三人の友情の行方を描く少女小説。昭和初期の作品なので大正浪漫の香りが。少し擬似恋愛めいた雰囲気を漂わせる人間関係がおいしいです。ありがとうございます。 キャラクターとしてはやっぱり陽子ちゃんの自由奔放ぶりに目を…