ゆうれい読書通信

幻想文学、ミステリ、SFなど

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

エドワード・ケアリー 望楼館追想

望楼館追想 (文春文庫) 社会からはみだした、奇妙な人々ばかりがすむ「望楼館」。そこに新たな住人がやってきたことで、望楼館に変化が起こっていくが…。 タイトルと皆川博子解説に惹かれて借りてみたものの、辛い読書だった…。簡単にあらすじを書くとなんか…

一言感想まとめ

アンナ・カヴァン 『アサイラム・ピース』アサイラム・ピース カフカを思わせる不条理と不安、寄る辺のなさ。悲鳴になる一歩手前の、それでも抑えながら語る声を美しいといっていいものかどうか。装丁は文句無しに美しいが。カフカにはユーモアのクッション…

一言感想まとめ

小沼丹 『黒いハンカチ』黒いハンカチ (創元推理文庫) 若い女学校の教師ニシ・アズマがその観察眼と機転で小事件を解決するミステリ短篇集。上品な茶目っ気と静謐さをゆるゆると楽しむ。ミステリというよりも小沼丹の語りの魅力を目当てに買ったのだが、ミス…