ゆうれい読書通信

幻想文学、ミステリ、SFなど

ジェイムズ・サーバー 傍迷惑な人々:サーバー短篇集


内容(「BOOK」データベースより)
子どもの頃から不器用で、工作すれば傷だらけ、車は毎度エンストの「なんでも壊す男」。思わずくすりと笑わせるイラストを、作者自ら大真面目に分析する「本棚のうえの女」。味のあるイラストと軽妙な文章で愛され続ける作家の実像を掘り起こす、絶品短篇集。本邦初訳2篇を含む。


読了日:11/21

 爆笑というわけではなくじわじわにやにやくるゆるいユーモア。毒気の割合がいい感じで好きです。シニカルで冷静な観察眼とどこかとぼけた純粋さ、両方持ち合わせている人だなぁ。家族や他人だけでなくサーバー自身についての笑い話も収められていて共感した。「傍迷惑な人々」にはサーバー本人も含まれているわけですね。印象的だったのは最初の家庭内ドタバタ話、マクベスをミステリとして読んだ婦人の話、人見知りすぎる作家の話などなど。すぐ妄想世界にふける人の話は耳が痛かった…